1/7ページ目 はやて「私たちは観戦やね」 フェイト「私はこの間一応見たんだけどね」 ルーム内で結城とセリナがデバイスのカートリッジを確認している間、なのは達はその外で様子を見ていた。 なのは「結果は、確か結城くんが勝ったんだよね?」 フェイト「あ、そう言えばなのはには話したんだ」 なのは「うん。あの子・・・セリナちゃんの名前は知らなかったけどね」 リイン「けど、勝つなんてすごいですよっ」 はやて「結城くんもやるやないか」 フェイト「うん。反射神経、反応速度の速さは、私たちよりも上かもしれない」 確かに、となのはは頷いた。 昨日ライトとが襲ってきたとき、普通なら直撃のタイミングだった奇襲を、結城は防いでいた。 そして、模擬戦でのディバインバスターへの相殺戦。 あれも、明らかに直撃のタイミングだ。 レイジングハートすらそう言っていたのだから、間違いはない。 が、彼はそれを防いでみせた。 さも当然かのように。 なのは「確かに、鍛えたらすごい魔導師になれそうだよね」 リイン「未来のエースです♪」 はやて「そうやね」 フェイト「あ、始まるみたいだよ」 フェイトの言葉に三人もルーム内を見た。 そこには、すでにバリアジャケットを纏ったセリナと結城がいた。 結城「ルールは前回と同じか?」 セリナ「はい。問題ないでしょう」 結城「それじゃぁ・・・」 二人してデバイスを構える。 相変わらず、フラーセルのリーチは怖いものだ。 しかし、ビビっている暇はない。 結城「行くっ!!」 結城から仕掛けた。 ヒートレンドを横ぶりに斬りかかった。 セリナはそれをフラーセルで防ぐ。弾いた。 が、そこで手を休めない。 弾いた反動を使って体を一回転させ、そのまま横ぶりにフラーセルを振り回す。 結城はなんとかそれをバックステップとヒートレンドを盾にすることで防いだ。 セリナはもう一度フラーセルでヒートレンドを弾くように突き放した。 いったん距離をおき、フラーセルに支持を出す。 セリナ「フラーセルっ!!」 『“Dirt Form!”』 威勢良く返事を返す彼女の相棒。 球体が光る。 5メートル級の槍が姿を現した。 はやて「な、何やねんあの長さは・・・!?」 フェイト「あれが、前回結城を苦しめた、あのデバイスのフォームU」 セリナはダートフォームになったフラーセルを構える。 結城はと言うと、少し焦っていた。 ダートフォームが出てくるタイミングが早い。 もう少し後から出てくると思ったが、甘かったようだ。 結城「だからって引き下がるか!」 『“Slash Form”』 ヒートレンドのリーチが伸びる。 それだけでは終わらない。 『“Blue bullet”』 結城の足もとに円形の陣が形成される。 周りには、大量の魔力球。 結城「ゴーッ!!」 魔力球がマシンガンのごとく放たれる。 セリナはそれを振り払うだけでかき消した。 もともとブルーバレットは威力よりも数を撃つ、“まさに下手な鉄砲数撃てば当たる”を、そのまま再現したような魔法だ。 誘導性もなければ、威力もない。 あれだけ遠心力のついた一撃なら、簡単に消せるだろう。 だが、結城にもそれはわかっている。 もともとその程度で当たるとも思っていない。 だが、 結城「そんなんじゃ終わらないっ!!」 『“Bullet Increases”』 撃ち終わりかけていた魔力球の数が、さらに増える。 その数は、さっきの2、3倍だ。 そのまま射撃を止めない。 セリナは、それでもダートフォームのフラーセルでかき消していた。 だんだん、煙が充満してくる。 視界が悪くなってきていた。 それは、結城にとっては好都合だった。 いや、むしろ狙いのひとつでもある。 もともと数を撃つだけで、確実な命中を期待していないブルーバレットは、視界が悪くなっても、相手が“その辺りにいれば”それで充分機能を果たす魔法だ。 逃げない限り、この砲火からは逃げられないし、視界の悪いせいで防御もしづらくなる。 そんな攻撃に、見ていたなのははつぶやいた。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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