魔法少女リリカルなのはA's ‐Extra‐

【Episode.23 Fragment ‐誇り‐】
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昔からそうだった。

いつだって自分達は主のために、この命を懸けて戦ってきた。
もてあそばれ、道具にされ、そして、幾度も散ってきた命。


・・・命はそんなに軽いものなのか?
誰かのためならば捨てることができるような・・・そんなものなのか?


・・・違う。


でも、それでも誰かのために命を投げ出す自分達は?

何度も自問自答を繰り返し、出るはずのない答えを求めて、そして六年前・・・あの人に出会った。



『夢は・・・夢やっ・・・!!』



あれほど優しくされたことも、不満を抱かぬ生活をしたのも、初めてだった。
心の底から、守りたいと思った。
プログラムされて作られた意識ではない。
自分という一人の決意として。

この人のためなら、命を失ってもいいと。

今までと同じことだというのに・・・なぜこんなにも違った感覚にとらわれるのか。

いいや、何でも構わない。
だって、自分はこの人とともに生きていこうと決めたのだ。
この命を散らすことも、この人と最後の時を過ごすのも、どっちもためらいなどなかった。

ヴィータ「もし、最後の夜天の王がはやてじゃなかったら、あたしたちは、今頃ここにはいないんだろうな・・・」

ヴィータはアイゼンを一振り。
目の前の相手に視線を向けた。

ヴィータの言葉に、シグナムも頷く。

シグナム「そうだな・・・」

どれほど涙を流したろう?
少しづつ弱っていく、大切な人を見ながら、自分の無力さを知った。

結局、自分にできることなど、戦って、他人のリンカーコアを奪うことくらい。
それ以外に、どうしようもない自分たちだから。
だから、涙を流してでも戦った。

それは、今だって変わらない。
そして、ここにいる。

守るために。
大切な人を。
家族を。

ヴィータもシグナムも、そのデバイスを構えた。
そんな二人を、レンとレナは少し複雑そうな表情で見ていた。

レン「うらやましいですね・・・あなた達が」

シグナム「・・・・?」

レン「守りたいと思う者がいることも、守ことができたことも」

そう言って、辛そうな、悲しそうな表情をした。



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