1/13ページ目 結城はゆっくり目を開けた。 そこは、高い天井がある、きれいな部屋。 今まで、来たことのない部屋だった。 結城「・・・ここは」 ?「起きたか」 結城は声のする方を見た。 その人物を見て、結城は言葉を失った。 雅人「・・・・・久しぶり、と言うべきか。大きくなったな、結城」 結城「親父・・・」 そこにいたのは、死んだはずの結城の父親、桐野 雅人だった。 雅人は結城の言葉に苦笑する。 雅人「おいおい、いつから親父なんて呼び方するようになったんだ?これも成長の過程かねぇ」 結城「冗談言ってる場合かよ!何で親父がここにいるんだよ!?」 そもそもここはどこなのか。 自分は確か、カプセルに入って、記憶を再び書き換えているのではなかったのか? 雅人は胸ポケットから煙草出し、それに火をつけた。 雅人「理由は簡単だ。今ここにいるオレは、桐野雅人であって、桐野雅人ではない。ただそれだけだ」 結城「・・・全然簡単じゃないんだけど」 雅人「仕方がない奴だな・・・。なら、もっと簡単に言ってやろう。早い話が、AIだ」 結城「AI?」 雅人「そう。最も高い技術のもとに作られた、記憶の保存用AI。オレの記憶も、このAIの中に取り込まれ、そして保存されていたんだ」 結城「じゃあ、現状についてはわからないのか?」 雅人「いや。この施設は管理局のものでな、それなりの情報は、この施設にも流れてくるんだ。この施設の情報端末はここの機械と接続してあるから、一応の情報はオレも把握している」 結城「じゃあ・・・」 今回のエクスペリメントの事件についても知っている、と言うことだろうか。 それを聞こうとしたのを察したのだろう。 雅人は煙草の煙を吐くと、苦笑して答えた。 雅人「まさか、死んでも恨まれているとはな、正直悲しいよ」 結城「・・・・」 雅人「オレのふがいなさが、今お前を巻き込んでいる。それに関しては、謝罪の言葉もない」 結城「親父・・・」 雅人「だが、お前に協力することはできる」 結城「協力?」 雅人「あるんだろう?聞きたいことが」 そうだ。 いくらでもある。 ハルカのこと。 プロテクトデバイスのこと。 記憶を書き換えた理由。 結城は頷いた。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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