魔法少女リリカルなのはA's ‐Extra‐

【Episode.15 蒼天の剣】
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結城はゆっくり目を開けた。
そこは、高い天井がある、きれいな部屋。
今まで、来たことのない部屋だった。

結城「・・・ここは」

?「起きたか」

結城は声のする方を見た。
その人物を見て、結城は言葉を失った。

雅人「・・・・・久しぶり、と言うべきか。大きくなったな、結城」

結城「親父・・・」

そこにいたのは、死んだはずの結城の父親、桐野 雅人だった。
雅人は結城の言葉に苦笑する。

雅人「おいおい、いつから親父なんて呼び方するようになったんだ?これも成長の過程かねぇ」

結城「冗談言ってる場合かよ!何で親父がここにいるんだよ!?」

そもそもここはどこなのか。
自分は確か、カプセルに入って、記憶を再び書き換えているのではなかったのか?

雅人は胸ポケットから煙草出し、それに火をつけた。

雅人「理由は簡単だ。今ここにいるオレは、桐野雅人であって、桐野雅人ではない。ただそれだけだ」

結城「・・・全然簡単じゃないんだけど」

雅人「仕方がない奴だな・・・。なら、もっと簡単に言ってやろう。早い話が、AIだ」

結城「AI?」

雅人「そう。最も高い技術のもとに作られた、記憶の保存用AI。オレの記憶も、このAIの中に取り込まれ、そして保存されていたんだ」

結城「じゃあ、現状についてはわからないのか?」

雅人「いや。この施設は管理局のものでな、それなりの情報は、この施設にも流れてくるんだ。この施設の情報端末はここの機械と接続してあるから、一応の情報はオレも把握している」

結城「じゃあ・・・」

今回のエクスペリメントの事件についても知っている、と言うことだろうか。
それを聞こうとしたのを察したのだろう。
雅人は煙草の煙を吐くと、苦笑して答えた。

雅人「まさか、死んでも恨まれているとはな、正直悲しいよ」

結城「・・・・」

雅人「オレのふがいなさが、今お前を巻き込んでいる。それに関しては、謝罪の言葉もない」

結城「親父・・・」

雅人「だが、お前に協力することはできる」

結城「協力?」

雅人「あるんだろう?聞きたいことが」

そうだ。
いくらでもある。

ハルカのこと。
プロテクトデバイスのこと。
記憶を書き換えた理由。

結城は頷いた。


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