魔法少女リリカルなのはA's ‐Extra‐

【Episode.13 犠牲になったもの】
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カイ「はぁっ!!」

バジュランダがフラーセルにぶつかり、金属音が響く。
セリナはその重さに耐えられず、後ろへさがった。
その様子に、カイは笑う。

カイ「どうした。この程度の攻撃で防御は限界か?」

セリナ「誰が・・・!」

セリナはフラーセルを構えなおした。
その額は、汗をかいていた。
呼吸も乱れ始めている。
すでに、肩で息をしていた。

それに気づいたカイは再び笑う。

カイ「すでに体は疲労し始めたか。そろそろ、引き下がったらどうだ?」

その見下したような言い方に、セリナは歯ぎしりを立てる。
フラーセルを突き出した。
だが、やはり簡単に防がれる。
たった少し槍を外へ弾いただけで、その軌道は変えられ、刃はカイとは反れた方向を突き刺した。

カイはため息。

カイ「さっきも言った通り、オレはお前と遊んでやっているだけだ。お前が続けると言うのなら構わないが、逃げられるうちに逃げなければ、後からどうなっても知らんぞ?」

セリナ「私も言ったはずです、遊び心で相手をしたことを後悔させると!」

カイ「無駄な行為を・・・。いくらやろうが、オレにその矛先が届くことはないっ!」

カイはバジュランダをセリナに向けた。

セリナ「それは、断言するにはまだ早い・・・!」

セリナもフラーセルをカイに向けた。
カイはちっと舌打ちをする。

カイ「生意気な小娘が・・・、せいぜい思い上がるがいいさ」

セリナ「そうさせてもらいます!」

セリナは再びフラーセルを突き出す。
カイはまたバジュランダでそれを防ぐ。
フラーセルの矛先は、またカイからそれた場所を突き刺した。
が、今回はそれでは終わらない。
セリナは一回転。
反された攻撃を、そのまま横ぶりにして遠心力を使いカイに仕掛ける。

カイ「何っ・・・?」

フラーセルを防いだのとは別の方向から横ぶりに迫る槍。
カイはそれをバックステップでかわした。

セリナはふっと笑う。

セリナ「ようやく、動いてくれましたか」

と言った。



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