魔法少女リリカルなのはA's ‐Extra‐

【Episode.9 大切なこと】
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クロノ「お疲れだったな、結城」

アースラ内、皆を乗せ、今は管理局へと向かって動いていた。

結城「オレは、何もしてないし、できませんでした。ハルカが無事なのは、みんなのおかげですよ・・・」

結城はそう言ってみんなを見た。

ヴィータ「まぁ、そう直接言われると・・・なぁ?」

フェイト「悪い気はしない・・・かな?」

結城はハルカを見た。
今は椅子の上で、静かに寝息を立てて眠っている。
こうして無事にここにいることが、どれほどありがたいことなのか。
それくらいはきっとハルカも理解しているだろう。
みんなのおかげで、今、ここにいる。

・・・本当に無事でよかった。

なのは「でも、忘れちゃいけないと思うな」

突然なのはが言った。

なのは「何より一番早く行動に移ったのは結城くんだし、ハルカちゃんの救出を要請したのも、結城くんなんだから」

はやて「みんながハルカちゃんのためになれたんは、結城くんの行動あってこそ・・・ってことやね」

二人が笑顔を見せる。
確かにあのときは無我夢中だった。
ハルカを助けたい一心・・・。
きっと、あれがハルカじゃなくても結城は同じように行動していただろう。

クロノ「とりあえず、有力な情報も得られそうだし、今回は文句なしの評価だ」

クロノはユリアを見る。
ユリアことをクロノに話したら、やはり受け入れてくれた。
クロノにしても、情報が一つでも手に入るならそちらのほうがいい。

ユリア「お任せください!結城様のために全力を尽くしますわっ!!」

まぁ、相変わらずこんなことを言っているわけだが。
そんなユリアを見たシグナムが結城に小さな声で聞く。

シグナム「・・・どういう奴なんだ、彼女は?」

結城「いや、実はオレもよくわからなかったり・・・」

シグナム「だが、相手はお前のことをよく知っているようだが?」

シグナムはもう一度ユリアを見た。
やはりラヴコールを感じる。

結城「いや、初めて会った時からあんな感じで・・・。たぶん、記憶を変えられる前に何かあったのかと・・・」

シグナム「・・・記憶を変えられた?」

結城の一言にシグナムが反応する。
結城は頷いた。

結城「オレの今持ってる記憶は、書き変えられたもの・・・偽物だということです」

それは、結城にとっては“今までの自分”というものを否定された、ということだ。

シグナム「・・・色々あったみたいだな」

結城「えぇ・・・、色々ありすぎて、まだ整理もつかないって、感じです」

父親のこと、バルムンクのこと、エクスペリメントのこと、記憶のこと。
全てが曖昧な情報で、その全てを疑いたくなるような情報ばかり・・・。

全ての整理がついたあと、自分がそれを受け入れられるのか。
そんのすらまだわからなくて。
でも、真実を知らずにはいられなくて。


・・・・・・・だから。



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